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ぶんがく

ソーシャルジャスティス 小児精神科医、社会を診る

著 者 :内田 舞
出版社 ‏ : ‎  文藝春秋
発売日 ‏ : ‎  2023/4/20
単行本 ‏ : ‎ 288ページ
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4166614066
寸法 ‏ : ‎  11 x 1.4 x 17.3 cm

4時間ほど

アメリカの社会正義って昔からすごいと思っていて、日本と何が違うのだろうと興味があって読んでみた。内容的にはけっこうしんどく(専門用語や英文も多く)、また、似通った内容も結構あって、読了するには結構な時間がかかった。

中・高校生時代になると、政治や世の中のことについて多少なりと関心を持つようになる。自身の思春期の真っただ中である昭和時代には、政治家の汚職や収賄などが表沙汰になっていた。中でも最大のものはロッキード事件だろう。当時、中2か中3だった自分にとって、衝撃的な出来事だった。特に記憶に残っているのは、ロッキード事件での小佐野賢治の国会での証人喚問で「記憶にございません」と繰り返していたことだ。(新語・流行語大賞がこの頃にあったら(創始は1984年)ダントツで大賞だったのではないだだろうか。)本当のこと(知っていること)を正直に話さないのはなぜなんだろうと、疑問に思ったことを覚えている。

世の中に対する考えや自分の生き方に関して、大きな影響を与える思春期がこんな時代だったこともあり、その後も、社会や政治に対しての興味や関心はあまりなかったように思う。しかし、最近図書館で見かけた「ソーシャルジャスティス」(社会正義)という、直球のタイトルには非常に惹かれた。主にジェンダー問題について書かれた本であったが、いろいろと考えさせられた。主張していることと、著者の深層心理の部分が乖離していると読める部分もあるのか、読んでいて、すっと心に入ってこなかったところもあった。なぜだろう。

読書記録というより、この本から学べたキーワードを紹介したい

・マイクロアグレッション
 日常の中で行われる何気ない言動に現れる偏見や差別に基づく見下しや侮辱

・アドボカシー
 望む変化の実現に向けて社会や個人に対して働きかけること

・ラジカル・アクセプタンス
 事実を良し悪しの判断無しにあるがままに受け入れること。受容し前に進むこと

・同意
 安心と信頼をベースに自分の意思を伝え、互いの意思を尊重すること

・エンパシー
 その人が、どんな経験を持ち、どんな思いでその言葉を発しているのかを想像する努力

・再評価
 ネガティブな感情を感じた時に、一旦立ち止まり、その感情を客観的に再評価することで、ポジティブな方向に持っていく心理的プロセス。前頭前野の活発な働きが有効

・最高裁判所判事のアメリカ国内における影響力
 知らなかった自分の無知にはずかしくなった。なぜ重要?「最高裁判事」

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